
この地域で10年以上診療していて最近強く思うことが、
安易にインプラントにするのではなく、
ご自身の歯を残していただきたいという思いです。
そのために、当院では神経の治療には時間をしっかりとかけて、
症状を見極めながら治療を進めてまいりました。
しかし、治療に時間がかかることが多く、
より丁寧な説明が大切であると考え対応しておりました。
そして、より客観的な情報を提供するために、
2021年にマイクロスコープ(術野を拡大表示させて診療する顕微鏡)を導入しました。

今後は、更にわかりやすい説明と適切な診断のためのために、
歯科用CTの導入を検討しております。
最近の傾向ですが、噛むことが減少したことなどの要因もあり顎が小さくなり、
歯の根の形が曲がるなど複雑な形状になっているように感じます。
より正確に歯の形状を立体的にとらえることが、
歯を残す治療にはどうしても必要だと考えております。
マイクロスコープとCTを併用することで、
歯科医師としてもさらに自信をもって診断をすることが出来るともに、
客観的なデータに基づく説明を行うことが出来、
より自分のお口の状態への理解を深めていただけると確信しております。

また、「マイナンバーカード」に保険証の機能を持たせるという国の方針にともない、
専用の読み取り機を設置するようにとの通達もございます。
当院では、保険証の読み取りはスキャナを使って行い、
より正確に保険診療の情報を申告できるように努めてまいりました。
すでに、電子カルテにて情報管理を行っていることもあり、
国の方針に沿った対応も比較的スムーズに行えると考えておりますようです。
もう一つのデジタル化は、歯医者さん特有「予約の管理」です。
今までは、紙のノートを使って行っており、
「患者さんの情報はPC」「予約情報は紙」とバラバラでした。
そこで、2021年の年末に予約管理をPCで行うシステムを導入しました。
予約のお問い合わせも、診察券番号や名前で素早く検索でき、
予約の空き状況が1週間分表示されるため、ご案内がスムーズになりました。

更に、おおよそのデータを移行しスタッフが慣れてきた段階で、
患者さん向けに「スマホ診察券」の導入を2022年春から始めました。
自分の約束だけでなく、家族、お子さんたちの予約も、
いつも使っているスマホで確認できて便利になりました。
また、設定によっては、予約の案内を通知する機能もあり、
うっかり忘れを防ぐことにもつながっています。
院内においては、予約の書きミスや、電話で変更した際の聞き間違えを
格段に減らせるようになりました。
また、最近は、歯科医院の検索をスマホで行う方がとても多くなり、
初めてご来院を希望した際に、Webから予約が取れる機能を追加しました。
「スマホ診察券」が、さらに普及したのちに、
通っている患者さんの予約もWebでできるように機能拡張を図りたいと考えています。